特集 | 05 YUMMY[DJ,プロデューサー]

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photo by 岡崎伸一

PROFILE
YUMMY
1985年茨城県水戸市生まれ
東京藝術大学先端芸術表現科卒
16歳でDJとしてのキャリアをスタート。力強いヴォーカルハウスからディープなミニマルサウンドまで、多彩なグルーヴを変幻自在に操るスタイルと女性DJ随一のMixスキルが評価され、HOUSE NATION@WOMBでピークタイムを担当。今日のHOUSEムーヴメントを築き上げた立役者の一人となる。アンダーグラウンド出身ながら最も勢いのある実力派として注目されている。週末は日本のみならず海外にも活動の場を広げ、maintaico名義では新木場ageHaにてレギュラーパーティ"CLOUDLAND"をオーガナイズしている。

アートと音楽が生み出す可能性

 DJ。ラジオのではなくってクラブの、だ。クラブに行かない人はなじみがないかと思うが、ターンテーブルなどを駆使して、様々な音楽を操り、場を盛り上げるプレーヤーのことを指す。ただ単純に曲をかけるのではなく、雰囲気を読みその場で曲をセレクトする等、高度なテクニックと集中力、体力を要する仕事だ。現在、エイベックスの展開するハウスネイションにレジデントDJとして参加し、日本のみならず海外まで縦横無尽に活動の幅を広げているYUMMYに、大学時代に親しんだ上野公園でインタビューを行った。
 実は、YUMMYとは彼女が高校生からの縁。主催するアートワークショップで知り合い、企画したイベントでDJをやってもらったり、作品を展示したりした。もともと美大志望だったが、音楽への情熱も半端ではなかったことを記憶している。
 その後、彼女は東京藝術大学先端芸術表現科へと進学。水戸を離れ、現代美術や様々な表現について総合的に学んだ。その間もDJ活動は続けていたそう。「学校の4年間で、表現方法を限定したくないと考えるようになりました。だからDJは一般的な自己表現のツールではないけれど、時間をかけることで自分のものにする事ができたのだと思います。」
転機は18歳の時。某酒ブランドが主催していたDJのコンペティションに参加した時のこと。惜しくも賞は逃したが、審査員として関わっていた洋楽部のプロデューサーの目にとまった。将来何かできたらいいという感じだったが、ハウスネイションの波が到来。瞬く間にスタープレーヤーとしてフロントに立つこととなる。ウェブサイトのスケジュールをチェックすれば分かるが、本当に様々な土地でプレイを続けている。

インタラクティブなDJの編集スタイル

 音楽には様々なジャンルがある。ロック、ポップ、クラシック…大きく分ければシンプルだが、その先は細分化し、かなり詳しい人でなければ追えない程だ。クラブミュージックも同様で非常に細かいジャンル分けがされる。クラブイベントに行った人はわかると思うが、ジャンルによって向いている方向性が明確に違う。YUMMYもジャンルによる音の使い分けを行いモチベーションを保っているという。
「イベントの主旨やジャンルによってセレクトする曲は変えてます。求められているものが違うから。来ている客層も全く違うんです。」
曲をセレクトし、ひとつの空間を満たすという点においてDJはある意味「編集者」としての側面を持つ。しかし、他の分野と決定的に異なる点がある。それはインタラクティブ性とスピード。イベントの主旨に合わせ会場の雰囲気を読みながら、その場で曲をセレクトする。お客との対話が前提なメディアなのだ。
「もっと盛り上げてとか、あの人を踊らせてなんていうオーダーもあったり。DJは自己主張だけではダメ。クラブには音楽を純粋に楽しみにきている人、踊りたい人、お酒を飲みたい人…本当に様々な人がそれぞれの目的で来ている。そんな人たちをできるだけ多く、楽しませる事が私の仕事かな。」
自己表現としてのメディアとしてはまだまだと語る。職業としてのDJ、表現者としてのDJ、なかなか奥の深いお題である。
 6月には、渋谷amate-raxiにて自身がオーガナイズするパーティ“DONUTZ”を開催した。
「私がやりたいことは、音楽を通じて楽しめる場所の創造。ただDJとして呼ばれるだけでなく、スタッフと一緒に素敵な場所を作っていけたらと思っています。」
今後、1ヶ月に一度、最終木曜日の開催を予定している。
 最近では楽曲のコンポーズにも力を入れている。今年リリースのMIXCD「HouseNation Conductor:Yummy」にも楽曲が挿入され、活動の幅を広げている。
 アート、音楽といった様々な要素をミックスさせ、リアルタイムに変化させていく。今後のYUMMYの動きに注目したい。

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1.DJブースに入れば、職人魂全開。楽しみながらもフロアをコントロールする集中力は凄い。是非、パーティに足を運び、YUMMYのプレイを体感せよ!
2.たくさんのオーディエンスの前で堂々とプレイするYUMMY。それまでの経験が現場でのパフォーマンスを支える。
3.YUMMYが中心となってオーガナイズするパーティ「DONUTZ」。2009年6月は25日に渋谷Amate-raxiにて開催された。DJはYUMMYの他KANEDAやSoLAなどこれからのシーンを牽引する名前がズラリ。VJもENLIGHTENMENTが参加するなど盛り沢山の内容だった。今年は1月28日!
4.取材場所は初夏の上野公園。
5.今年3月avexからリリースされたMIX-CD。流れるようなミックスはドライブに最適です!
HOUSE NATION Conductor-YUMMY ¥2,548(税込) AVCD-23802 全17曲
Compiled & Mixed by YUMMY

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1.Kitsune「Maison:7」 Pヴァイン
今回も新しい顔を見せてくれた、メゾンシリーズの最新作。テクノ・ハウスファンは勿論、ロック好きや全ての音楽好きに新たな発見を与える一枚。
2.Freerange Records Presents:'Colour Series'.「White Vol.6」Freerange Records
一音一音研ぎすまされた、ミニマルハウス。クラブの音響で聞くのも良いけど、ひとりで音に没頭するもよし。
3.Flying Lotus「Los Angeles」[Import] [from US]Warp
鬼才Flying Lotusの傑作。かっこよさ、だるさ、悪さ、おしゃれさ、バランス感覚が凄まじいです。

YUMMY
http://blog.livedoor.jp/yumkop/
http://www.myspace.com/maintaico
http://www.myspace.com/donutztokyo
http://housenation.jp/
posted by マピナビ記事 | マピナビ水戸18号記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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